お子さんの頭皮に突然、円形脱毛症を見つけたら、ショックですよね?
本人に黙っておいてそのまま自然治癒してほしい
と言うのが親の気持ちです。
では、どの段階で病院に行けばいいのか、
行くとすれば、何科に行けばいいのか・・・
「円形脱毛症」と言っても色んな種類があり、放っておいても治るのもから、
早急に病院に行った方がいいものまであります。
私の場合、小学3年生の頃、見た目に分かるほど一気に髪が抜け始めたので、
病院に連れて行かれました。
そんな経験談も交えてご紹介します。
子供の円形脱毛症、どの段階で病院に行くべき?
コイン大の円形脱毛症の場合、お子さん本人が気付いていないこともあります。
もし、美容室などで指摘されて、本人が円形脱毛症に気付いていたとしても
どの段階で病院に行ったらいいのか迷います。
「円形脱毛症」にも色々な種類がありますので、
お子さんの症状と比べてみてください。
●円形脱毛症の種類●
①1つの場合
子供に最も多いタイプの脱毛症です。
脱毛している部分が少ないのですぐに気付きません。
1つだけの場合は、自然に治る確率が高く、
放っておいても6ヶ月以内に治ることが多いです。
あまり神経質にならなくても大丈夫です。
しかし、多少大きくなったり、いつの間にか2つ以上になることもありますので、
お子さんの症状を注意深く見てあげてください。
②2つ以上の場合(多発性円形脱毛症)
一度よくなっても、ぶり返してしまうケースがあります。
多発型には種類があり、円形ではなく、頭全体から
まんべんなく髪の毛が抜け落ちるびまん性脱毛症もあります。
髪の生え際にそって髪の毛が帯状に抜けていく蛇行性脱毛症もあります。
蛇が通った道のように抜けることが名前の由来で、
自然治癒が見込めない重度の症状です。
単発型から悪化する場合もあり、治るまでの期間が長く注意が必要です。
私の場合も1つからどんどん増え始めたので、「何かおかしい」となり、
病院に行きました。
早急に病院へ行かれてください。
③頭皮全体にひろがった場合(全頭脱毛症)
多発性円形脱毛症が大きくなり、頭皮全体に広がった円形脱毛症で
治るのは難しいと言われています。
しかし、急激に前頭型の脱毛症を発症した後、
短期間で自然治癒する特殊なケースもあります。
周囲の目も気になるため、ウィッグ(かつら)を使用される方も
いらっしゃいます。
④体全体にひろがった場合(汎発はんぱつ)
頭皮だけでなく体全身の毛(眉毛やまつげなど)が抜け落ちる脱毛症です。
悪性円形脱毛症や全身脱毛症とも呼ばれます。
治療が最も難しい症状です。
子供が円形脱毛症の場合、何科に行けばいい?
円形脱毛の箇所が2箇所以上の場合、病院を受診をおすすめします。
お子さんの年齢によっては、小児科を受診するのか皮膚科なのか
ストレスが原因なら、心療内科なのか、迷うところです。
診療ガイドラインでは15歳以下を「小児」としています。
15歳以下は「小児科」、15歳以上は「皮膚科」と年齢で診療科を
定めてはいません。
かかりつけの小児科があれば、主治医に相談してみるのもいいですが、
専門的な治療には、皮膚科を紹介されることがあります。
電話やホームページなどでかかりつけの小児科が円形脱毛症を診察して
もらえるか確認してみましょう。
かかりつけの小児科で円形脱毛症を診察してもらえない場合や、
皮膚科を紹介されることもあるので、皮膚科を受診することをおすすめします。
ひどくなるようなら、心療内科にもかかるように言われたり、
毛髪外来や脱毛症外来のある大学病院に紹介状を書いてもらうこともあります。
他の病気を併発している場合、円形脱毛症が治りにくい場合があります。
内科で血液検査もしてみると安心です。
子供の頃、円形脱毛症で行った病院は?(私の経験談)
私が発症したのは、小学3年生の時です。
コインサイズの脱毛があちこちに出来て、近所の皮膚科にかかりました。
当時は、自分の症状が何型かを考えた事はありませんでしたが、
ほとんどの髪が抜け落ちてしまう多発型でした。
最初の皮膚科では効果があまり出ず、地元の他の皮膚科にもかかりました。
そのほか、父がどこからか聞いてきた円形脱毛症が治る薬を作るおじさんの家に
行った事もあります。
インターネットが発達していない時代にどうやって調べてたのか不明ですが、
山の麓の民家を訪ねて、にんにく?のようなもので薬を作ってもらいました。
髪にいいと言われる食べ物も食べさせられていました。
それでも効果がなく、精神科を受診したこともあります。
個室に入れられて、「りんごが木になっている絵を描いてみて」と
書かされたことを覚えています。
この絵で何が分かるのかは、分かりませんが、何にもない部屋に
先生と二人入れられて不安でした。
最終的には、大学病院の皮膚科にかかることで髪が生えてくるようになりました。
始発の鈍行列車と地下鉄を乗り継ぎ、1時間以上かけて月に1回程通院していました。
早起きするのも電車に長い間乗っているのも、病院の待ち時間も大変で
自分でもよく頑張ったと思います。
今でも夏や秋、産後に抜け毛が増えて、円形脱毛症が出来ることがありますが、
通院はしていません。
完治とまではいかないですが、全くと言っていいほどなかった髪が生えてくるまで
小学3年生から6年生まで約3年掛かりました。
よく親が付き合ってくれたなぁと感謝しています。
多発型の場合、長期の治療になり、家族の支えと忍耐力が必要です。
この病気があると自身が持てなかったり、海やプールで楽しむことが出来ず、
人生を変えてしまうような病気です。
焦らず、気長に、と言われても難しいですが、
「なんくるないさ~」の気持ちで乗り越えてください。
まとめ
1.円形脱毛が2箇所以上なら病院を受診しましょう
2.かかりつけの小児科を受診する際は、円形脱毛症を診察してもらえるか
確認しましょう。
専門的な治療に皮膚科を紹介される場合がありますので、
皮膚科を受診することをおすすめします。
3.最初は1つでもいつの間にか増えていることがあります。
お子さんの症状の変化がないか注意深く見てあげてください。